「本能」

洗練された、のびのびとした、知的な...ロレンツォ・セラフィニがフィロソフィーの2024年春夏コレクションでイメージした女性を表現する重要な形容詞だ。1年前に始まったクリエイティブな旅路に沿って、デザイナーは本物で信頼できるものを作りたいという願望に根ざしたラインナップを発表した。
美しさ、エレガンス、女性らしさを第一の目標とし、装飾的な要素を排除してデザインに重点を置き、巧みで自覚的なクリエイティブ・ハンドに一貫して導かれている。シャロン・ストーンが演じたカルト映画『ベーシック・インスティンクト』の女性主人公の現代版が、Lorenzo Serafini が思い描く強く直接的な個性を刺激している。着用すると、服は優雅さと自然さで命を吹き込まれる。調和のとれたバランスのコントラストが、現代的な洗練とクールさのメッセージを伝える。ファンタジーとイマジネーションの余地を残しながら、一貫してエッセンシャルさが讃えられている。

「テーラリングは脱構築的でエアリー。常に繊細な手つきで施されるレイヤリングが、興味深いタッチを加えている。ドレープの効いたジャージー素材のウィメンズドレスは、自然発生的で、決して作為的ではないエレガンスを物語る。ウールボイル、コットンとリネンのキャンバス地、不透明のナイロン、コットンポプリンなど、生地の軽やかさは、デザイナーの洗練された繊細な色彩感覚を表現するパレットによってさらに引き立てられる。ピスタチオ、バナナ、ピンクの色調と、暖かく包み込むようなチョコレートの色調、そして黒のグラフィックなタッチが交互に配されている。太陽に照らされて色あせたような、絵画のようなタッチの不規則なストライプ・モチーフは、終わりのない夏の思い出としてコレクションに登場。さらに、ロンドンを拠点とするシューズブランド Malone Souliersとのコラボレーションによるシューズは、本質的でありながら魅惑的な女性らしさを特徴とするコレクションの精神を強調している。

Photographer: Tommaso Mariniello

Videomaker: Pietro Cremona

Models: Chiara Bimbatti
Caitlin Soetendal @elite

Hair: Marco Ventrella

Makeup: Chiara Cividini

Production: Aint Studio

Location: Negozio Olivetti Costanza Trinari
Piazza San Marco, Venezia

2024年春夏コレクション